さて、長らく休眠状態が続いていた当ブログ「K's hangar」ですが、今回、久しぶりに更新いたしました。
今回は、前回に引き続き、レトロフューチャーメカ「マーリン」の後編をお届けしたいと思います。 とはいえ、後編に行くまでに、じつに数年も放置してしまったわけで「なにをいまさら」という感もあるかと思います。ですが、掲載予定の画像は、ずっと前から準備しており、今回はそれを無駄にしないためにも、いささか遅きに失した感はありますが、アップすることにしました。
この後編では、マーリンの基本形状や、各部のアップをご覧いただこうと思っています。
こちらは、マーリンの俯瞰図です。
デザインのイメージソースは、戦艦三笠といった日露戦争時の戦艦であるため、基本的には船のかたちを取っています。甲板は板張りを想定しており、艦橋となるべき部分も設えています。ただ、このメカは、兵器という設定ではないので、甲板上には、砲塔などの武器に類するものはありません。
ちなみにこちらは、翼を取り去ってみた状態です。
胴体部分は、基本的には単純な紡錘形をしています。胴体は、アルミのような軽合金に覆われている、という設定で、その表面には微妙なたわみが出ている雰囲気を持たせています。
今回のような、レトロフューチャー、スチームパンク系のメカには、外板の微妙なたわみは、雰囲気を持たせるための有効な方法になると考えています (先進的なメカには適用できませんが…) また、今回はあまり出番がないのですが、鋳造された金属表面の荒れも、使い方次第では、レトロな雰囲気を出せると考えています。
次いでこちらは、翼の付け根と、翼を動かすための機構を表した部分です。
翼は、主に、甲板上のクレーンによって動かされていますが、それだけでは充分ではないと考え、ワイヤーによっても引っ張られており、また、翼内にも翼の上下運動をサポートする機構があるという設定にしています。
ただ、現実的には、これでも、翼を動かす機構としては不足していると思います。ですので、前回も書きましたが、翼のほかに、揚力を発生させる機構なり装置なりが、マーリンの内部にある、という設定にしています。
艦橋のアップショットです。
窓という要素は、メカの大きさを表現する格好の材料です。窓やドアがあることで、自然と、このメカの大きさが推測できます。また、こうした、人間の乗る部分を作るのは、自分が乗船した気分も味わえて、とても楽しいものです。
船体上部中央を上から見てみました。
翼を動かすアームは、床から突き出している油圧シリンダー状のパーツによって、動かされています。
あともう少し、煙突基部をもう少し作り込みたいところでしたが、モデリングデータ肥大化を恐れて、結局、この程度に止めています。
際限なく作っていくと、モデリングデータが重くなり過ぎ、スクロールさえも困難になります。3Dを使うメカイラストの、泣き所かもしれません。
船体下部です。
下部に見えるダクトが揚力を発する噴射口のつもりですが、それでも、巨大な船体に対して小さすぎ、説得力が乏しいと思います。架空のメカですので、ここは、未知の動力源が入っているという、安直な設定にしています(あまりに理詰めで考えると、自由な発想でメカが生み出せなくなってしまいます)
また、今回は、逆光気味にレンダリングして、ダークな雰囲気を作る、ということにも、力を注いでいます。 いざ、メカを作ると、どうしても、全景をわかりやすくドーンと見せたい、という気持ちになってしまい、そのため、ライトも、細部までしっかり見えるようにと、全体をくまなく照らすように、単純にあててしまいがちになります。 ですが、その気持ちを抑えて、逆光気味にすると、メカの持つ別の魅力も見えてきたりします。
前回の記事では、このマーリンを明るくレンダリングしていたのですが、今回、逆光にしてレンダリングすると、いままでにないドラマチックな雰囲気を帯びたように思います。 また、テクスチャの質感も鈍い輝きが強調され、また、外板のたわみも、効果的に出るようになったと感じています。 そこに、大好きなグレーの雲背景をあしらうと、期待以上の効果が出ました。
ただ、あまりコントラストを付けすぎるのもいけないかな、とも思います。このあたりは、レンダリングを繰り返して、最適なポイントを見つけるしかなさそうです。
というわけで、久しぶりの更新だったわけですが、どうしてここまで更新が遅れたかというと、ここのところ、多忙を極めているからです。 ブログを書くことももちろんですが、新しいメカを作っている時間が、なかなか捻出できません。このブログを始めた頃とは、いろいろな意味で、環境が変わってきています。
それでも、メカを作るのは大好きですし、これからも、新しいものを創造したいという気持ちは健在です。 頻繁なアップはかなり難しいと思いますが、今後も、このブログは続けていくつもりですので、どうぞよろしくお願いいたします。 ちなみに、日常の出来事などを綴るブログ「K's bar」は、定期的に更新していますので、そちらも、覗いていただけるとうれしいです。