2010年1月26日火曜日
四足歩行メカニック、ふたたび…
さて、久しぶりの投稿となりますが、今回は、レトロフューチャーなメカではなく、クールなフォルムを持つ、近未来メカのご紹介となります。
このメカ、じつは、もともとは、アスキー増刊号(2010年2月13日号)の特集記事トビラ用イラストのために作成したものなのですが、デザインには苦労させられたメカであり、できれば、さまざまなアングルからのショットを見ていただきたいと思い、当ブログで、アップさせていただくこととなりました。
当ブログでは、いままで、兵器というものをまったく取り上げませんでしたが、今回は、一応、戦車ということになっています。ですが、このメカは、もともとは兵器として開発されながらも、一方で、その悪路踏破性を評価され、レスキューメカにも転用された、という設定にしています。(掲載画像はすべてレスキュータイプという設定にしています)
車体上面のターレットに取り付けられた無骨な砲は、化学消化剤を放出するためのものということにしています。
脚部の機構は、当ブログですでに紹介している、多脚歩行メカ「グラスホッパー」や「プレーリドッグ」と、同じシステムという設定ですが、このメカには、車輪はなく、四足の歩行行動のみが、移動手段のすべてとなっています。
足の先端に、車輪と車輪駆動部がないぶん、歩行は極めて軽快に行えますが、整地路面における高速での長距離移動は、不得意とするところです。そのような場合は、専用のトレーラーを用いるという設定にしています。
もともとは戦車ですので、操縦手が乗り込む車体上部は、可能な限り強固に装甲されています。複合素材を用いたこの装甲は、熱に対しても、良好な耐性を持っており、加えて、対毒ガス、対生物化学兵器を防ぐ装備もしています。そのため、油田火災などの、突然の爆発やガス発生の危険性が高い現場においても、乗員の安全を計りつつ、消火活動を継続することが可能です。
さらには、地雷埋設が疑われる、かつての紛争地帯の災害にも、出動が可能です。
全体の形状は、多面体構造となっており、現用戦車である、M1エイブラムスや、レオパルド2などとも、相通ずるようなフォルムにしたつもりです。
乗員は基本的に一名ですが、より高度な消火活動、救助活動を行うために、もうひとり、専用のオペレーターを収容することができます。
また、本機は、威力偵察を目的として作られているため、戦車としては軽量で、大きさも、通常のMBT(主戦闘戦車)に比べれば、小振りです。
消化液放水砲は、軍事タイプでは、72.6mmの滑空砲が装備されていました。
機体前部中央に取り付けられた円筒部には、外部視認装置が収められています。この箇所に収められた、各種センサーやカメラが、乗員に、外部の情報を伝えます。とくに、外部の映像は、乗員の網膜に、直接、立体投影されるシステムを備えています。
動力はすべて燃料電池から得られる電力によってまかなわれています。航続距離は850kmですが、夜間の任務行動(電力フル使用)の場合においては、500km弱となってしまいます。
歩行は、通常、つま先の爪状部分が地面に接するかたちとなっていますが、軟弱な地盤では、つま先上部の関節を曲げ、広く平らな部分を接地させて、行動します。
さて、次号では、本機の姉妹的メカである、八脚歩行戦車を取り上げたいと思っています。
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