2008年7月12日土曜日

ふたたび、レトロフューチャーメカ(2)


前回に引き続き、フライングスチームシップをご紹介していきたいと思います。
今回は、そのディティールに重点を置いて、説明していきたいと思います。


翼を駆動するアームは、最初、単純に、円筒状パーツとして作っていました。ですが、いざ、出来上がってみると、形状的に、いまひとつおもしろみがありません。というわけで、いろいろ考えたすえ、現在の丸い穴が空いたアーチ状のパーツを、設えることにしました。このほうが、レトロな外観とよく合うと思います。
また、翼は、アームだけで駆動されているわけではなく、翼を吊るワイヤーも、駆動をサポートしている、という想定にしています。


こちらの画像は、主翼部分を外し、アームと、アーム駆動部を、見やすく露出させた画像です。このような、歯車やクランクといった、アナログ的な機構が密集する部分があると、見た目にも、楽しさがあるように思います。

余談ですが、操縦席前にある、弧を描くアンテナは、帝国陸軍の九七式中戦車の鉢巻きアンテナを参考にデザインしました。(もともと、私は戦車マニアですから…)


さて、翼を外した状態のままで、今度は、機体を上方から見てみます。
デッキは板張りになっており、このあたりのイメージは完全に「船」です。このメカニクスは、翼のはばたき機能により、空中をゆっくりと進むことができるため、飛行中に、デッキに出ることも可能、という想定にしています。それでも、きっと、デッキに出ると、かなりの強風に見舞われそうですが…。

いずれにしろ、機体に、手すりやラッタルなどがあると、見る側に、「そこに人が行ける」という気持ちを抱かせるのではないかと思います。そうすると、実際にこの乗り物に乗った時のことなどを、諸々想像することになります。手すりやラッタルは、見ていて楽しくなるメカニクスをデザインするさい、重要なファクターとなりそうです。


羽ばたく翼は、機体の上昇に寄与するもので、前へ進む原動力にはあまりなっていません。機体を前進させるのは別の動力。高圧蒸気噴射によって推力を得ています。機体最後尾の球体も、謎の推力発生装置として設えてみましたが、ここだけオーバーテクノロジーというのは、設定状、ムリがあるのかもしれません。素直に蒸気噴射口を付けたほうがいいのかな、とも、いま、思っています。

こうした、レトロフューチャーなメカニクスというのは、とても「絵」になる、と、私は思っています。このブログの冒頭にある、曇天の空を飛ぶフライングスチームシップは、自分でも、お気に入りの一枚となりました。
加えて、こうしたメカニクスには、真鍮のような、金属テクスチャーがよく似合うと思います。今後は、こうしたレトロフューチャーメカニクスも、シリーズ化して創造していきたいと考えております。




では、次回もご期待ください。

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